ガチャリオー起源譚(星詠みと採掘の始まり)
伝承記録「星詠みの王 ガチャリオー伝」
🦁星詠みの王 ‐初代ガチャリオー
まだ天空の島々に境界も秩序もなかった遠い昔、
ひとりの若き獣人が夜空を仰ぎ、星々の軌跡を読み解いていた。
彼は後に "王" と呼ばれる人物である。
彼は、人々が気づかぬある現象に心を奪われていた。
星の瞬きが、大地の奥深くに眠る地脈とわずかに呼応しているということに。
星の導きを読み解き、光が示す方角を割り出し、
まだ名も持たぬ島々の地底に眠る"光脈"へと道を定めた。
その導きのままに掘り進んだ先で、ついにリオン鉱脈を発見したのである。
しかし当時の採掘技術は稚拙で、
掘り出される鉱石の質も量も、風のように気まぐれだった。
人々はその不確かさを揶揄し、こう呼んだという。
「運を託す採掘――ガチャ」 と。
それでも彼は星の導きを信じ、数え切れぬ観測と試行を重ねた。
やがて、リオン鉱石に含まれる "光脈石" は互いに淡く呼応する性質に気づく。
その輝きは微細で、肉眼ではほとんど捉えられないほどであった。
彼はこの性質に着目し、光脈石の反応を増幅して方位を示す装置――
光羅針(こうらしん/通称:コンパス) を作り上げた。
コンパスの誕生により、採掘はもはや "運任せ(ガチャ)" ではなく、
努力と観測が導く確かな技術 へと昇華されたのである。
混沌たる"ガチャ"を克服し、
多くのリオンを人々にもたらした彼を、
ガチャ(混沌)+リオン(鉱石)+王(オウ)
「ガチャを制し、リオンを解放した王 ― ガチャリオー」
と人々は称えた。
その名は瞬く間に広がり、
彼の精神と技術は今日まで王国の礎として語り継がれている。
王国の民は、努力を積み重ねて報われた者を称えるとき、今でもこう口にする。
「まるでガチャリオーのようだ」
👑ガチャリオー継承史
初代ガチャリオー ― 星詠みの王(礎を築いた者)
時代:第1期 採掘時代
星々の軌跡と大地の脈動を読み取り、
誰も知らなかった光の深層――リオン鉱脈を最初に見抜いた人物。
当時、採掘は"運任せの行い(ガチャ)"と嘲られていたが、
彼は星の導きを手掛かりに数多の観測を行い、
リオン鉱石に含まれる "光脈石" 同士が淡く呼応する性質 を発見した。
この反応を利用し、光脈石の微弱な光を増幅して方角を示す装置――
光羅針(こうらしん/通称:コンパス) を開発。
以降、採掘は努力と観測が導く技術 へと変わっていった。
さらに、採掘した鉱石を価値へ変換する 精錬技術の基礎 も築き、
王国の未来を開いた「始まりの王」と称される。
「星は確かに導く。
だが、その光を掴むのは――己の努力だ。」
― 初代ガチャリオー(星詠みの王)
第二代ガチャリオー ― 秩序の王(理念を確立した者)
時代:第2期 セントラル整備時代
初代が遺した「精錬理論」を発展させ、実用的な精錬・鋳造技術を確立。
リオン鉱石を安定して通貨リオンへと変換できる仕組みを完成させた。
さらに、採掘の秩序を保つための通行技術「メダリオン」を制定し、
各島の往来を統制する中枢の島――セントラルを建設。
王国全体の物流と安全を一元化した。
この時代、王国は正式に「メダリオン王国」と呼ばれるようになり、
人々の暮らしと挑戦のすべてが、秩序と技術の上に築かれていった。
「技を治め、秩序を築く。
それこそが繁栄への第一歩だ。」
― 第二代ガチャリオー(秩序の王)
第三代ガチャリオー ― 再生の王(世界を拡大する者)
時代:第3期 フロンティア時代
若くして称号を継いだ現王は、停滞しつつあった王国を再び動かすために立ち上がった。
人口の増加、資源の枯渇、物流の停滞――
王国が抱える三つの課題を打破すべく、
国家再生計画「フロンティア・プロジェクト」を発足。
王国の外縁に広がる未開の島々を開拓し、
冒険者たちと共に"行動が価値を生む"新時代を築こうとしている。
彼が掲げる理念は、初代が遺した信念を受け継ぐものであり、
その精神を、王と民とで再び灯そうとしている。
「星を継ぐ者は、もはや孤独ではない。
共に進めば、王国は再び輝く。」
― 第三代ガチャリオー(再生の王)